2015-01-01から1年間の記事一覧
イタリアのSF作家で編集者のフランチェスコ・ヴェルソ(Francesco Verso)がイタリアのRai4チャンネルのTV番組「Wonderland」で語るFuture Fiction(未来の物語)。彼は叢書〈Future Ficton〉のディレクターで、世界の未来SF短篇のイタリア語訳を電子…
イタリアの幻想作家Francesco Dimitri(フランチェスコ・ディミトリ)の長編第4作であり最新作のアーバンファンタジー『L'età sottile(希薄な年齢)』。 現代のローマ(とポルトディマーレ)を舞台にした、魔術の習得に青春をかけた少年少女の物語。といえ…
拙訳のルカ・マサーリ著『世の終わりの真珠』(シーライトパブリッシング)が刊行されました。 古来よりラクダは砂漠の船だった……というわけで、『モンド9』の砂漠の船の次は、これまた砂漠の船が登場するお話です。といってもラクダではなく(ラクダもたく…
『Delos Science Fiction』173号に掲載された〈ダリオ・トナーニインタビュー〉の全訳を掲載します(ダリオにはOKをもらっています)。抄訳にしようと思いましたが、結局全訳してしまいました。このインタビューは、Mondo9の2シリーズの合本版『Cronache …
イタリアのDelosBooks社が発行するSF情報誌『Delos』173号で、8月にイタリアで刊行される『Cronache di Mondo9』の特集が組まれています(『Delos』はWeb版は無料、Pdf版は会員のみ無料、紙版は有料)。著者ダリオ・トナーニ(Dario Tonani)と、Mondo9の…
イタリアの月刊SF叢書Uraniaが、外国向けの定期購読サービスを止めた模様。いつもなら今頃は購読継続のお知らせが郵送されてくるのだけれど今年は音沙汰がなく、サイトの購読可能リストからもUraniaと姉妹シリーズUrania Correzioneが消えている。まあ電子…
『La ragazza dei miei sogni(ぼくの夢の女)』(Gargoyle books, 2007年) イタリアの幻想小説家フランチェスコ・ディミトリ(Francesco Dimitri)の長篇第一作。ニ作目『Pan(パン)』や三作目『Alice nel paese della vaporità(蒸気の国のアリス)』に…
エミリオ・サルガーリの短篇小説「月征服」(Alla conquista della luna)。原文は著作権切れのイタリア語作品を集めたliberliber(http://www.liberliber.it)で読めます。発表年は不明。 時は19世紀末、2人の老科学者がカナリア諸島のとある小さな島で怪し…
カルロ・ヴィチェンツィの長編SF『ウルティマ:地区都市』(Carlo Vicenzi, Ultima. La città delle contrade, Dunwich Edizioni, 2014)の紹介。 世界大戦争により世界は崩壊した。時が過ぎ、生き残った人々は〈ウルティマ〉と呼ばれる都市で暮らしている…
先日、ケン・リュウ(Ken Liu)短篇集『紙の動物園』(古沢嘉通訳、早川書房)が発売され、話題になっていますが、イタリアでも電子書籍叢書〈Future Fiction〉から短篇集『Mono no Aware e altre storie』が発売になりました。以前、イタリアの季刊SF雑誌『…
ディーノ・ブッツァーティ『モレル谷の奇蹟』(中山エツコ訳、河出書房新社、2015年)。聖女リータへの奉納画という設定の幻想的な画文集。この翻訳が出るのはうれしい。原書も持っているけれど、翻訳で読めるのはありがたいことです。今後もどんどんブッツ…
イタリア音楽専門誌『ムジカヴィータ・イタリア』第8号、いよいよ今月末頃に発売です。amazonではすでに予約が始まっています。特集記事は、テレビ番組「小さな村の物語 イタリア」の主題歌「L'Appuntamento」でおなじみのオルネラ・ヴァノーニ、それからエ…
『SFが読みたい!2015年度版』(早川書房)のベストSF2014海外篇で、拙訳のダリオ・トナーニ著『モンド9』(シーライトパブリッシング刊)が10位に選ばれました。ここまで評価していただけたというのは、作品の持っている力と、応援してくださった皆様のお…