ダヴィデ・デル・ポーポロ・リオーロの短篇「私が過去の戦争に勝った日」(2021年)の紹介。 Davide del Popolo Riolo「Il giorno in cui vinsi la guerra del passato」(『Temponauti』(Urania Millemondi 90, Mondadori)掲載) 2014年に歴史改変古代ロ…
旧ブログ「丘の上に月が昇る」(http://tsukimidango.seesaa.net/)から、この新ブログ「丘の上に月が昇る・続」に移行することにいたしました。今後ともよろしくお願いいたします。
リーノ・アルダーニ(Lino Aldani)の長篇第2作『Eclissi 2000(エクリプス2000)』(1979年)の紹介。最初の版は古本屋を探すしかないが、Perseo社から出ているアルダーニ著作集の『Aria di Roma andalusa』(2003年)に収録されているので入手はたやすい…
ムーニー・ウィッチャー『猫のファンタジオの魔法の冒険』 Moony Witcher, La magica avventura di Gatto Fantasio (2008) 〈ルナ・チャイルド〉シリーズの邦訳がある作家の幼年向け(5~8歳向けらしい)ファンタジーシリーズの第1巻。 舞台は猫たち(二…
フランチェスコ・ディミトリ(Francesco Dimitri)の短編「Piccola tigre(小さな虎)」(SF雑誌『Robot』60号、2009年)。 「ぼく」の恋人ペニーが拾った猫。ミカエルと名づけられたその猫は、全身に黄と黒の虎の縞模様にも似た傷痕があった。普通の猫とは…
文学フリマ札幌で頒布しましたダリオ・トナーニ『明日は別の世界』とエミリオ・サルガーリ『月をめざして』ですが、盛林堂書房さんの通販サイトで販売が始まりました。よろしくお願いいたします。数に限りがありますので、お早めに。 http://seirindousyobou…
文学フリマ札幌で頒布する、ダリオ・トナーニ(Dario Tonani)短篇集『明日は別の世界』の表紙を作りました。表紙イラストは、『モンド9』表紙を手がけたフランコ・ブランビッラ(Franco Brambilla)さんです。文字サイズ等、まだ多少修正するかもしれませ…
Twitter始めてみました。おそるおそるやってます。 https://twitter.com/k_itata
7月の文学フリマ札幌では、先に挙げたダリオ・トナーニ短編集とともに、もう1冊同人誌『月をめざして:エミリオ・サルガーリ短篇集』を頒布する予定です。 以前『二十一世紀の驚異』という本を訳したことがあるのですが、今回の同人誌は、同著者のエミリオ・…
ダリオ・トナーニ短篇集『明日は別の世界』(仮)の収録作を簡単に紹介しておきます。各タイトルはまだ仮のものです。 「赤い海泡石」(Schiuma rossa) 2013年ロボット賞受賞作(雑誌『Robot』が毎年公募しているSF短篇賞。プロ・アマ、誰でも参加できる)…
7月23日開催の文学フリマ札幌の出店の抽選が行なわれましたが、「イタリアSF友の会」は運よく当選し、参加できることになりました。というわけで、改めて告知。頒布予定の同人誌は、今のところ以下の通りです。 ■ダリオ・トナーニ短篇集『明日は別の世界』…
イタリアで、Mondo9のイラストコンテストがある模様です。主催はVaporosaMente、スチームパンクのイベント団体で、著者のDario Tonani氏とイラストレーターのFranco Brambilla氏が協力しています。題材は1)船部門、2)登場人物、クリーチャー部門、3)環…
もう少し先の話ですが、7月23日の「文学フリマ札幌」に、個人サークル「イタリアSF友の会」として参加予定です。著者の協力を得て、翻訳同人誌「ダリオ・トナーニ短篇集」を頒布予定(小部数ですので、オンデマンド印刷です)。収録作品は「Schiuma rossa…
インターネット上で、ダリオ・トナーニ(Dario Tonani)のショートショートや短めの短篇がいくつか無料で読めますので、簡単にまとめておきます。 ■Soldato Jordan(兵士ジョーダン) http://www.fantascienza.com/13991/soldato-jordan 1979年刊行のDan Dasti…
イタリアのSF雑誌『Robot』76号(DelosBooks)が刊行されました(pdf版と紙版があり)。この最新の76号には、ダリオ・トナーニ(Dario Tonani)『モンド9』のスピンオフ短編「Karrena」が掲載されています。著者は、作家、翻訳家、編集者、日本文化研究者…
イタリアのSF作家で編集者のフランチェスコ・ヴェルソ(Francesco Verso)がイタリアのRai4チャンネルのTV番組「Wonderland」で語るFuture Fiction(未来の物語)。彼は叢書〈Future Ficton〉のディレクターで、世界の未来SF短篇のイタリア語訳を電子…
イタリアの幻想作家Francesco Dimitri(フランチェスコ・ディミトリ)の長編第4作であり最新作のアーバンファンタジー『L'età sottile(希薄な年齢)』。 現代のローマ(とポルトディマーレ)を舞台にした、魔術の習得に青春をかけた少年少女の物語。といえ…
拙訳のルカ・マサーリ著『世の終わりの真珠』(シーライトパブリッシング)が刊行されました。 古来よりラクダは砂漠の船だった……というわけで、『モンド9』の砂漠の船の次は、これまた砂漠の船が登場するお話です。といってもラクダではなく(ラクダもたく…
『Delos Science Fiction』173号に掲載された〈ダリオ・トナーニインタビュー〉の全訳を掲載します(ダリオにはOKをもらっています)。抄訳にしようと思いましたが、結局全訳してしまいました。このインタビューは、Mondo9の2シリーズの合本版『Cronache …
イタリアのDelosBooks社が発行するSF情報誌『Delos』173号で、8月にイタリアで刊行される『Cronache di Mondo9』の特集が組まれています(『Delos』はWeb版は無料、Pdf版は会員のみ無料、紙版は有料)。著者ダリオ・トナーニ(Dario Tonani)と、Mondo9の…
イタリアの月刊SF叢書Uraniaが、外国向けの定期購読サービスを止めた模様。いつもなら今頃は購読継続のお知らせが郵送されてくるのだけれど今年は音沙汰がなく、サイトの購読可能リストからもUraniaと姉妹シリーズUrania Correzioneが消えている。まあ電子…
『La ragazza dei miei sogni(ぼくの夢の女)』(Gargoyle books, 2007年) イタリアの幻想小説家フランチェスコ・ディミトリ(Francesco Dimitri)の長篇第一作。ニ作目『Pan(パン)』や三作目『Alice nel paese della vaporità(蒸気の国のアリス)』に…
エミリオ・サルガーリの短篇小説「月征服」(Alla conquista della luna)。原文は著作権切れのイタリア語作品を集めたliberliber(http://www.liberliber.it)で読めます。発表年は不明。 時は19世紀末、2人の老科学者がカナリア諸島のとある小さな島で怪し…
カルロ・ヴィチェンツィの長編SF『ウルティマ:地区都市』(Carlo Vicenzi, Ultima. La città delle contrade, Dunwich Edizioni, 2014)の紹介。 世界大戦争により世界は崩壊した。時が過ぎ、生き残った人々は〈ウルティマ〉と呼ばれる都市で暮らしている…
先日、ケン・リュウ(Ken Liu)短篇集『紙の動物園』(古沢嘉通訳、早川書房)が発売され、話題になっていますが、イタリアでも電子書籍叢書〈Future Fiction〉から短篇集『Mono no Aware e altre storie』が発売になりました。以前、イタリアの季刊SF雑誌『…
ディーノ・ブッツァーティ『モレル谷の奇蹟』(中山エツコ訳、河出書房新社、2015年)。聖女リータへの奉納画という設定の幻想的な画文集。この翻訳が出るのはうれしい。原書も持っているけれど、翻訳で読めるのはありがたいことです。今後もどんどんブッツ…
イタリア音楽専門誌『ムジカヴィータ・イタリア』第8号、いよいよ今月末頃に発売です。amazonではすでに予約が始まっています。特集記事は、テレビ番組「小さな村の物語 イタリア」の主題歌「L'Appuntamento」でおなじみのオルネラ・ヴァノーニ、それからエ…
『SFが読みたい!2015年度版』(早川書房)のベストSF2014海外篇で、拙訳のダリオ・トナーニ著『モンド9』(シーライトパブリッシング刊)が10位に選ばれました。ここまで評価していただけたというのは、作品の持っている力と、応援してくださった皆様のお…
たびたび紹介しています、イタリアのSF作家フランチェスコ・ヴェルソ(Francesco Verso)の長編小説『Livido』(2013年)。左の画像がイタリア語版の表紙で、右が英訳版の表紙。サイバーパンク仕立ての奇妙な愛の物語。 以前、著者に頼まれて、日本向けプ…
お知らせが遅くなりましたが、『ムジカヴィータ・イタリア』第7号がすでに発売中です。特集はアンドレア・ボチェッリとジョルジア。私も本の紹介コラムで参加しています(今回は、クルト・ラスヴィッツ「シャボン玉の世界で」の紹介)。どうぞよろしく。